2014-12-20から1日間の記事一覧
我が家の近所に行列のできるドイツパンの店がある。隣県から買いに来るファンもいるらしい。味は文句なしだが、一つがっかりすることがある。それは、客のマナーの悪さだ。レジの列に割り込む。高級外車で乗りつけ、平気で路上駐車する。そのせいで店の前の…
最近マーケティングプランナーのB君と仕事をして驚いたことがある。彼自身は二十代の独身男性なのに、世の母親の心を見事に見抜くのだ。その昔、私が産休に入る前、家にいる間に主婦心理のわかるプランナーになって戻ってきますと挨拶したら、「そうじゃな…
このところ、着物がはやっている。花火大会でも浴衣姿の若い男性をよく見かける。品揃えが広がったことも人気の一因だが、大切に保管されて次の世代に引き継がれる着物を、循環型社会の象徴的存在として評価する向きもある。 江戸時代は超リサイクル社会で、…
先日、娘に突然「ママはどんなお仕事をしているの?」と訊かれて、答えに詰まってしまった。簡単に説明しにくい職種であるという以上に、自分は仕事を通して一体何を成し遂げているのだろう、という根本的な問題に突き当たってしまったからだ。 思い返せば、…
昨年は「マツケンサンバⅡ」の限りなく明るいリズムに心底から元気づけられた。俳優・松平健がちょんまげに金ラメの着物で歌い踊る。面白おかしいことをまじめにやるサービス精神は、エンターテインメントの基本だ。徹底した基本追求が、時代劇という成熟した…
先月、仕事でニューヨークに出張したのだが、近郊の一般家庭を訪問する機会があった。質実剛健な両親と、子供四人。にぎやかな大家族という印象を受けた。異例の来客に対し、十七歳の長男マイクは全く人見知りせずに議論に加わってきた。 他にも何軒か訪れた…
先日、ハウスクリーニング会社をネットで検索したのだが、多すぎて決められなかった。クチコミサイトを読む暇もない。こんなときは知人にお薦めを聞くことが多い。特に自分と似た生活状況の人だと、ツボがわかっているので話が早い。今回も、子持ち共働きで…
鎌倉市のある私立男子校では、「Men for Others」を教育理念としている。他者のための人であれ、自分の力を喜んで人々のために生かせる人間になれ、ということだ。「自分」が氾濫している今の時代に、珍しいほど利他的な考えだ。 この学校で6年間を過ごした…
先日、四歳の娘がクッキーの缶を開けたら、残りはニ枚だった。そこで、このニ枚をあなたと弟とママの三人に均等に分けてね、と頼んでみた。三等分のやり方なんて知らないから無理だろうとたかをくくっていたら、彼女は試行錯誤の末にニ枚とも粉々に砕いた。…