昨日、病理検査の結果、微小浸潤なし、0期の診断が確定しました。
片側乳がんになった人が、残ったほうもがんになる確率は5%。ホルモン剤タモキシフェンを5年以上飲み続ければ、3%に下がると言われました。残りの乳房の予防のために、どうするか。
主治医は、タモキシフェンの副作用は、抗がん剤ほど強くないが、子宮体がんのリスクが上がる、太るかも、性格がかわるかも、うつになるかも、と説明されました。
薬が好きで、飲んで安心するなら飲んでもいいが、僕は年に一度の経過観察でいいと思う。僕はそういうタイプ。考えて、あとからやることにしてもいいですよ。
ということで、今後は無治療、年一度の経過観察としました。
検体は1cm幅でスライスしているので、その内側の調べていないところに微小浸潤が隠れているかもしれない、とか、悪いほうに考えればそれはそれで尽きないのですが、そこは神のみぞ知ると割り切るしかないのです。
取ってしまったがん細胞自体は、「顔つき」が悪く、増殖スピードの速いものだったとのことで、1期になる寸前だった、いいタイミングだったと言われました。ゾッとしました。
不幸中の幸いと言ったら、がん友に「奇跡的なラッキーさ」だと訂正されました。
がんになったのは明らかに運が悪いのに、診断結果は強運という、なんともいえない状態。
しかしここは素直に、
ギリギリセーフの強運に感謝します。
そして、
支えてくださっている皆さまに深謝し、
新しくいただいた命を大切に、思う存分全うします。
理論上はもう「患者」ではありません。「経験者」としてできることを見つけたので、これから実行していきます。
心が軽くなったので、
病院からそのまま、Uの高校最後の運動会に行きました。グラウンドの入口まで進んだとき、泥のついたUにばったり会いました。リレーで転んだそうで。一人抜いて、転んで、起きて、追いついたそうで。
よくがんばったね。わたしも転んで、起きて、です。
わたしは、友達と走り去ろうとするUの腕をつかんで、「ママ大丈夫だったから」と伝えました。Uはうなずいていました。
空が青く、緑が美しかった。