SAILING POEMS

If you are good enough, someone will notice.

newがん友

f:id:sailingpoems:20190608174641j:plain 昨日の夕方ごろ、同じ病院に通っている幼なじみKMが、突然来訪!

母親同士が親友だからか、わたしたちのほうは何十年ぶりの再会なのに、ふだんから仲良く話している仲間のような感じで話し込んだ。

ご家族の様子、

治療のこと、

都内各病院の病室比較(各部屋にトイレとシャワー室があるここは恵まれている。たいていはフロアに一つだから混んでたいへんetc)、

手術室比較、

共通の友人の話、

会社で誰まで病気のことを話したか、

今どんな仕事をしているのか、

保険のこと(私は何一つ入っていなかった)、

怖くなるからネットとかヘンな本とか読むなよ、とか、、、話は尽きなかった。

KMもここに入院していたので、これと同じクスリ入れを使っていた。

KM「でも俺は痛み止めを一度も飲まなかった」

私「なんで⁈」

KM「気合いで」

私「……気合いって……そんなところでかっこつけないで飲みなさいよ!」

KM「まだモテたいし」

私「……。」

治療も過酷だし、不安も計り知れないはずだが、KMは愉快でエネルギーに満ちている。この男は芯から強い。大丈夫だ。

「女友達のほうが強いんじゃない?俺の男友達なんて病名言っただけで号泣しちゃった奴とかいるよ」

そう、こうなってみるとわかるけど、わたしたちはそう簡単には死なない。そう簡単に死んでたまるか。ふざけんな。

だからもし周りにがんの人がいたら、いたずらにショックを受けないで、本人の生きるパワーと、医学の進歩と、祈りの力を信じて、気をしっかりもって支えてあげてほしい。

人間ドックの結果が郵送されてきた夜、塾から帰宅したばかりの娘Uに「わたしがんになっちゃったかもしれない」と言った。

Uは「どこの?」とがんの部位を聞き返してきた。見返してくる眼が力強くてひるんだ。

その後も喉が詰まって買ってきた弁当を食べたくないと言うわたしに、Uはムシャムシャと食べながら、

「無理して食べなくていいよ。冷蔵庫に入れておけばいい」と。

そしていろいろ検査して落ち着いてきたころ、「この度は心配かけてごめん」と声をかけたら、

Uは「ママいつも通り憎たらしくて元気だったから大丈夫だと思ってたよ。ママっていかにもがんにならなそうなのにねー」と。

たぶん、わたしの生きるパワーを、わたしよりも娘が信じてくれていた。

話をKMに戻す。

小さい頃こそお互いの家に遊びに行ったりしたが、その後はどこかでバッタリ会ったくらいで、母親や共通の友人経由で様子をきくくらいだった。

なのに、術後1日目の、顔も頭も洗ってないヨレヨレをさらけだしても、なぜか全然平気だった。

同じ病院で闘病する同士だからかもね。がんばろうね。ありがとね!