SAILING POEMS

If you are good enough, someone will notice.

care, cure

術前は「全身麻酔が怖い!」といった目の前の心配に支配されて、その先を考えていなかったが、手術のあとには「術後」のいろいろが待っていた!

まず、けっこう傷は痛い。痛み止めを飲むほどではないが、突っ張るし、たまにズキズキする。

腕は痛くて真上には上がらない。無理するとピキピキする。

リンパ節への転移の有無のチェックのために1つとはいえリンパ節を取ったので、将来リンパ浮腫になる可能性はゼロではないから、左腕は負担をかけない、皮膚を傷つけないように、一生!気をつけないといけない。

左腕は、採血や注射ダメ、虫刺されダメ、トゲや切り傷ダメ、火傷や日焼けダメ、重い荷物ダメ、キツイ指輪や時計ダメ、キツイ服や下着や靴下ダメ、、、ダメダメダメ、、、

さっそく重い腕時計をメルカリで売った。(けっこう高く売れた!)

重い荷物ダメって、はやくもキャリーバッグをゴロゴロ引きずってスーパーに行くのか!まだおばあさんじゃないのに。くそ〜。キャリーバッグと長いつきあいになるなら、真っ赤のリモワのミニキャリーでも買ったるか!

話がそれた。

傷口のケア。大きい傷口は、入院中、先生たちに「キレイキレイ」と言われ続けたが、どこがじゃ?ってくらいグロテスク。切って縫いました、で、まだくっついてません、って感じ。

さらにはドレーン二本分の大きな2つの穴。これは抜いた翌日に退院だったので、自宅でも滲出液がまだ止まらない。

この傷口たちの自宅での処置のしかたについて、Mはものすごく丁寧に教えてくれた。テープの種類と効果、替えるタイミング、シャワーの浴び方、、、

将来できるだけ痕が残らないように。

きれいに治るように。

MがLINEで送ってくれる丁寧な説明を読むにつけ、

悪いところを取っちゃえばあとはどうでもいいなんて乱暴な考えではだめだ、 と思うようになった。

心も体も、

傷が癒えるまで、

心をかけて手をかけて治す。

care。

cure。

自分の体じゃないのに、

Mがこれほどまでに心をかけてくれる。

自分は、せめて自分の体くらいもっと丁寧に向き合わないといけない。