SAILING POEMS

If you are good enough, someone will notice.

子育て新局面

3年前に娘が中一になったときには感じなかった緊張感を、今、中一の息子に対して抱いている。あまりに真っ白すぎて、来る色来る色にどんどん染まっていくからだ。個人差も、性差も、どちらもあると思うけど。

心が染まるのと同時に、カラダも染まってくるのがおもしろい。硬派な部活の体験入部をした日は、きりっとした固い表情のままで夕食を。文化祭美術部門の“カラフル髪の優しい先輩たち”がいる部屋に吸い込まれるように入った翌朝は、ピョンピョンと弾みながら駅へ向かった。ステージをペンキで黄色に塗らせてもらった日は、靴下、Tシャツ、ジーパン、全部に黄色をベッタリくっつけて。ダンス部の先輩たちのかっこよさに感激して、連日風呂上がりはまねしてヒップホップダンシング。高2の作った文化祭ソングを、家で大声で歌い、自腹で買った美術部門のパーカー(3,000円!)を28℃の炎天下でも脱がずに搬入作業。

そして、フィナーレの中庭から送ってきた写真は、ひたすら青い空の青、青。1,000人を超える中高生たちの放った風船が、きれいで、眩しい。

何の疑いもなく、本能の命ずるままに行動して、いろいろ勝手に決めてくる。喜ばしいことではあるが、変化のスピードが速すぎて親はついていけてない。いや、もはやついていく必要はないのかもしれない。いよいよ余計な口出しはせず、それでも伝えるべきことは伝え、話し合うべきことは話し合う。基本的には背中から、遠くから見守り、空気で変化を感じ取る。

できるかな、そんな難易度の高いこと。

でも、この親子関係は、明らかにそんなフェーズに突入した。

これまでの渾身の子育てが、この子の中身の大事なところを作っているんだ、と信じるしかない。今までも問われる、今は一番大事、これからもたぶんずっと続く。なんという緊張感。重たい。でも、逃げられない。しかも、感謝すべき重たさなんだろうな、とも思う。