SAILING POEMS

If you are good enough, someone will notice.

がんじゃない人に

がんとか、「がんサバイバー」について語られると、いらっとする。

人間は致死率100%。たまたまあなたより早くその恐怖に直面しているだけ。その恐怖の耐え難い深さを肌身で感じているわけでもないのに、よく知らないことをペラペラ語るな!と叫びたくなる。

ましてや元気をもらったとか言われると、本当にむかつく。思ってもいいけど、直接本人に言うのはやめてほしい。私は、生きるのに必死なだけで、あなたに元気を与えるために生きているのではありません。

身近な罹患者を支援する活動をしている人のボランティア精神を否定するつもりはないが、ただ目の前の罹患者と向き合って、黒子に徹してほしい。

かくいう私は、経験者として、同じ悩みに直面した人のために何かしたいと考えている。が、深刻な病状の人たちの闘病記は、怖くていまだに読めないし、支援活動は支援者の「語り」が不快で素直に賛同できないことが多い。まだ、何を見ても何を聞いても平気、というほどまでには回復していない。いや、もうずっとこんな感じなのかもしれない。

心からありがたいと思うのは、ただいつも通りにいっしょにいてくれること。体調は大丈夫?と気遣ってくれること。いつも通りに助け合って仕事をして、その喜びを分かち合えること。「四本足の動物は食べないようにしている」などと面倒なことを言っても宴席に誘ってもらえること。